エアコンは、冷暖房機能で夏場、冬場両方の生活を快適にしてくれます。 しかし、賃貸を借りる際に、新しく取り付けられるのでしょうか。 また、元から付いていても、故障する場合がありますよね。 エアコンの取り付けは、賃貸物件ごとに条件が異なります。
今回は、賃貸のエアコン事情についてお答えします。
□賃貸でエアコンの取り付けは可能なのか
エアコンは、生活する上で、とても便利な設備でしょう。 もし、賃貸物件に、エアコンが無い場合は欲しいですよね。
しかし、賃貸でエアコンの取り付けは、可能な場合と、そうでない場合があります。 よって、エアコンの取り付けを行う前に必ず、大家さん、賃貸の管理会社から許可をもらいましょう。
エアコンを取り付けるためには、室外機と室内機をつなぐために配管穴を開けたり、部屋に傷をつける作業が必要です。 その物件は、自分のものではなく、他人のものです。 部屋に傷を付けてしまうため、その責任を取る必要があります。
そのため、きちんと許可を貰い、退去時にそのエアコンをどうするのかを決めてから、工事を行いましょう。
また、元からエアコンが設置している場合もありますよね。 しかし、その場合でも、別の部屋に許可なく取り付けることはやめておきましょう。
許可を取らず、工事をしてしまうと、その後、大家さんや管理会社とトラブルになる可能性があります。 賃貸物件は、他人の財産なので、工事を行う前に、必ず許可を取るようにしましょう。
契約前にきちんと許可を取ることで、トラブルの原因を排除できます。
□賃貸でエアコンを取り付ける時の負担について
許可を取った上で、エアコンを取り付ける場合、誰が負担するのでしょうか。 自分で負担すると思っている人も多くいらっしゃるでしょう。 しかし、その際の費用は、大家さんや管理会社が負担する契約になっている場合があります。
自分が負担しない場合には、2つの条件があるので、さっそく見ていきましょう。
1つ目は、賃貸借契約書の中に、契約期間中の修繕の条項があることです。 この条項があると、大家さんや管理会社に居住者が部屋を利用するために、必要なメンテナンスを行う義務が発生します。 そのため、修繕などのメンテナンス費用を支払う必要がありません。
2つ目は、賃貸借契約書の中に、設備としてエアコンが入っていることです。 賃貸住宅標準契約書にエアコンの欄が有となっていると、修繕設備に含まれます。
しかし、この条項は、エアコンの修繕費用を負担するものなので、2つの条項を満たしていても、工事費用を負担してもらうことはできません。 そのため、新しく取り付ける場合は、一人で決めずに、大家さんや管理会社と相談して負担者を決めましょう。
また、退去時にも修繕費用の支払いが発生する場合があります。 エアコンを取り付ける時についた傷を、退去時に自費で補修する必要があるからです。 これを、原状復帰といいます。
原状復帰といっても、どこまで修繕すれば良いか分からないですよね。 次に、原状復帰の範囲を解説します。
元から、エアコンが備え付けられている場合は、費用は発生しません。 また、最初に許可を得ている場合は、買い取りを大家さんに申し出ることで、原状復帰の費用の負担が軽くなったり、負担する必要がなくなったりする場合があります。
賃貸借契約書の中に、買い取りに応じないと書いている場合もあるでしょう。 その場合、契約通り、大家さんは買い取りに応じません。 そのため、エアコンの撤去費用だけでなく、部屋の原状復帰にかかる費用も負担する必要があります。
新しく取り付ける場合は、次の引越し時にかかる費用も考えましょう。
□入居前からあるエアコンにも注意が必要
元から部屋にあるエアコンは、撤去費用が必要無いと書きましたが、例外もあります。 契約書の設備に関する項目にエアコンが含まれておらず、部屋にエアコンがある場合、前の住人が残した設備の可能性があります。
エアコンが残っていると、新たに買う必要が無いので、そのまま使う人もいらっしゃるでしょう。 しかし、型が古い場合、電気代が予想以上に高くなるかもしれません。 また、故障した時に、賃貸の設備なら取り替えてもらえますが、前の住人のものだと自分で修理、処分する必要があります。
賃貸を決める時に、前の住人のエアコンが残っていれば大家さんに相談しましょう。 前の住人の契約次第では、大家さんが買い取りに応じる可能性があります。 しかし、寿命などで劣化がひどく、前の住人の時と状態に差がありすぎると、自分で処理を考えなければなりません。
その場合、自分が設置していないのにもかかわらず、エアコンの撤去費用、部屋の原状復帰の費用を負担する必要があります。 そのような事態になると困りますよね。 内見する時にエアコンがあれば、賃貸の設備か前の住人のものか、大家さんに確認しましょう。
□まとめ
賃貸でエアコンの取り付けは、可能なのか解説しました。 結論は、大家さんや管理会社に許可を貰えば取り付け可能です。 設置する際の工事は費用がかかりますが、修繕費用は相手が負担してくれる可能性があります。 また、工事を行う前に、退去時にどのくらい費用がかかるのか確認しておくと良いでしょう。